まだまだ修行半ば

実習後半戦が矢のように過ぎ、
春期教育実習が閉幕した。

自分の能力の無さを嘆き、
身に余る児童や指導教諭からの賛辞を受け、
感激に浸る間もなく、
重いカバンをアパートに置いて、
実習グループの反省会へと、
ローカル線に駆け乗った（にしにし造語）。

グループ反省会にふさわしい服装を考える時間も無かったので、
とにかくスーツを脱ぎ、
着ていたもの全部脱いだ。
ばらばらと音を立てて落ちたカラフルな紙吹雪。
がんばってねの児童の笑顔が交錯する。
キャラもののTシャツ着てGジャン持って部屋を出たのだった。


思えば実習前のガイダンスで
我がグループに抱いた印象は
挨拶しても返さない、いつもおもしろくなさそうな顔してる、
うわー、やだー、であった。

別科2名を加えた、
本科生との総勢10人超のグループは、
比較的大規模なグループであった。
教育学部の離れ小島のような別科は
本科生の大半がその存在をご存じない。
当初から、
義務教育の各学校での養護教諭の地位が低いと感じていた私は、
こんな事でも無ければ本科生との時間の共有なんてない、
チャンスを有効に使わなきゃ、と
教生長（じゃんけんで決まったグループのリーダー）から来た連絡メールに
グループ全員に向けて
「私は別科のにしにしと申します。よろしくお願いします」と返信した。
「私は〇〇です」
「私は△△です。よろしくお願いします」という
反応を期待していたが、
無し。
お一人メールを下さったが、
後刻の雑談でわかった事だが、それはそうするつもりのないミスであったらしい。

グループ同士で名前とアドレス一致させなくていいの？
何かあったらどうするの？

しかし、
おばさんくじけず、
冷たい飲み物を買ってきて置いておけば、
「あっ、飲も」
え？
どなたのですか、とか飲んでもいいかなーとか無いの？
イライライライラ。

反省会のお誘いは、
本科生の女の子から先週末にお誘いを受けていた。
出席にはしておくが、
食べるもの食べたらお暇するつもりでいた。

最終日、
各クラス毎の感動お別れ会のあと、
本科生たちはめいめい記念撮影モードに入っていた。
記録しないでいいのかよ、と心で思いつつ
黙々自分の記録モードに入っていた。
ふてぶてしいと感じていた教生長が
「全員で撮ろうぜ」と言い、
「はいそこのオレンジさん（にしにしの昨日のブラウスの色）もですよ」と
声をかけてくれた。

そのとき、
ガイダンスで返事してくれなかった子が、
「あたしぃ、別科Bさん来るまでヤダ。にしにしさんもBさんもみんなで撮ろうよ」
と反論。
じゃあ後で・・・とばらけかかったその時別科B登場。
小学校の名前が大きく書かれた黒板の前で、
いつまでもいつまでも、
記録ほったらかしで撮影会をやっていた。

反省会の席上、
偶然にも、返事無子さんの隣になったので、
「ガイダンスの時ね、返事してもらえなかったから
怒っているのかなって思ってました」と話した。
「ごめんなさい。あたしぃ、人見知りするしぃ、よくそう言われるんです」と
笑顔になった。

別科2人以外、みんな20歳。
若いなぁ。
かわいいなぁ。
本科生から、この実習グループでまた集まろうと提案があり、
全員で「さんせーい」と雄たけびを上げお開きとなった。

そして思った。
いいおばさんが、
まだまだ修行が足りないね。

コメント 2

こんばんは(^^
本当に、時代が変わったというか幼くなったというか...悪気がないというか知らないだけなんですね。でもこの、「だけ」をどうにかしないと社会に出てからつらいなぁと思います。「それはあなたとあなたの親の問題です」というニセモノのうつ病が多すぎるのもわかります。うるさいこと言うと嫌われるからという母親が手抜きをして育て？た人間を母以上に正しくうるさいこと言ってくれる大人なんていませんから、まさに社会的な手抜きが生じます。

生きていくことってそんなにeasyかなー。いろいろな社会のゆがみを見るにつけ、思ってしまいます。「そこに愛はあるのかい？」です。
by ryang (2011-06-19 21:41) 

ryangさんありがとう。彼らは彼らなりに、臆病なんだな、と今回は思いました。大事なのは交流すること。やれやれ・・・とあきらめないことかな、って。知らないのは私のほうだったのかも、とも反省しました。
by にしにし (2011-06-26 06:47)